行けたら行きます 11

 トーチの編集長から、原稿が書けないということだけでもいいから書いてみたら?という提案がありました。そもそもこの連載は、石田さんの近況報告が狙いで始めたところがあります。書けないなら、せめて箇条書きでもいいから石田さんの近況を書いてはどうかと改めて編集長から言われ、確かにそれくらいはやらないといけないかもしれないと思いました。

 石田さんは先週の頭から入院していて、ちょっとした手術をしたようです。血管が細くなりなかなか採血ができなくなったので、採血用の小さな機械を首元に埋め込む、という話を前にされました。わたしは説明を先生から聞いていないのでよくわかっていません。石田さんがツイッターでそれについて書いていたら、その方が確実な情報かと思います。
 おそらく今週からは抗がん剤治療に入っており、来週には退院するのではないでしょうか。

 どうしてこんなにも情報がおぼろげかというと、わたしは少し疲れてしまい、今回は病院に一度も顔を出していないからです。入院当日の大きな荷物は、わたしを心配した友人がわざわざ届けてくれました。その友人は石田さんと初対面でした。
 石田さんからのメールもあまり返していません。「アマゾンでこれの注文お願いします」というメールがきても注文していません。CD3枚分を無視しています。銀行口座にお金がないというので、病院の近所に住む友人に1万円を届けてもらいました。その友人にお金を返せていません。

 ECDが特集されているクイック・ジャパンはおそらく今日発売です。是非誌面でごらんください。続木編集長、ありがとうございました。

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《著者プロフィール》
植本一子(うえもといちこ)
1984年広島県生まれ。
2003年にキヤノン写真新世紀で荒木経惟氏より優秀賞を受賞、写真家としてのキャリアをスタートさせる。広告、雑誌、CDジャケット、PV等幅広く活躍中。
著書に『働けECD―わたしの育児混沌記』(ミュージック・マガジン)、『かなわない』(タバブックス)、『家族最後の日』(太田出版)がある。
『文藝』(河出書房新社)にて「24時間365日」を連載中。
http://ichikouemoto.com/