第5回トーチ漫画賞「榎本俊二賞」受賞作家、 今井新が現代に問うポリティカル・ゴシック。
戦前日本、とあるアナキストが記した一冊の詩集。
発禁、収監、拷問を経て、言葉は燃やされ灰になった。
敗戦を経て、彼は転向し、資本主義者となった——。
戦前・戦後の継ぎ目に消えた、声なき者たちの詩が聞こえる。
暗闇会館(ここ)の地下には、今もすべてが沈んだままだ。
怪異の謎を追う司書・咲。
埋蔵金を求める記録士・瞬。
自分を変えたいバーテンダー・せいら。
別々の理由で動き出したはずの三人は、
やがて一冊の詩集へと呼び寄せられていく…
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◎暗闇会館とは・・・民間の国際交流施設。
暗闇坂の上に100年以上前から存在し、
交流の場であると同時に、国際政治の研究機関を運営している。
戦後は米国と安全保障政策を協議したことを端緒に、
会館には多数の研究員が在籍し、世界情勢に関する記事や論文を発表してきた。
しかし戦前には孫文、ファン・ボイ・チャウ、大杉栄ら、
アジアの活動家や革命家たちが潜伏。
彼らの手記や蔵書は地下書庫に保管され、現在は非公開である。
当時の実態は謎が多く、理事長や評議員でさえ全貌を把握していない。
※※なお、社会運動に向けた多額の献金は、
太平洋戦争期に接収されることなく「消失」したとされている※※
戦前と戦後で大きく姿を変えてきた暗闇会館は、
いま、大きな変革期を迎えようとしていた——。
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〈次回、第7話の更新もお楽しみに!〉

今井新
1992年港北ニュータウン生まれ。
2021年『F』(Glacier Bay Books)にてデビュー。
2024年『フラッシュ・ポイント』にて第5回トーチ漫画賞榎本俊二賞受賞。
2025年白髪が突然増えた。
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