たまを 十四歳。廓に生まれた少女が残した季節の記憶
慶応二(1866)年、日本の花鳥風月と異国の文化が交錯する長崎・出島……
早逝の宿命を背負い、無情なほど美しく過ぎゆく季節を生きたある少女の物語。
高浜 寛(Kan Takahama)
熊本県天草生まれ。筑波大学卒。2020年『ニュクスの角灯』で「第24回手塚治虫文化賞 マンガ大賞」および「第21回文化庁メディア芸術祭マンガ部門・優秀賞」受賞。著書に『イエローバックス』『泡日』『凪渡り』『トゥー・エスプレッソ』『四谷区花園町』、長崎三部作『蝶のみちゆき』『ニュクスの角灯』『扇島歳時記』、『愛人 ラマン』(原作:マルグリット・デュラス)、『薔薇が咲くとき』(原作:ミュリエル・バルベリ)他。海外、とりわけフランスとイタリアでの評価は極めて高く、著作の多くが各国語に翻訳されている他、アングレームやルッカをはじめとする国際漫画祭への招待など、欧州を中心に各国が注目している。現在、天草四郎の埋蔵金をめぐる歴史浪漫『獅子と牡丹』をトーチwebで連載中。